MindJazzスタジオNewプラグイン徒然
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- 2018/12/10(Mon) -
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現代の音楽制作はハードウェアを使った制作から
プラグインソフトを使った制作全盛である。 ここのスタジオでも2013年あたりからであろうか。 全面的にハードディスクレコーディングとプラグインを 使った制作に切り替わった。 ![]() スタジオ内にはハードウェアのシンセサイザー、アナログプラグインも 多くあるが電源を入れる機会も少なくなってきた。 そのアナログの代表はミキシングコンソールである。 ![]() これも現在はプラグインで自動的に動かすスタイルに 変わりつつある。 プラグインの利点はなんといっても 1.場所を取らない。 2.ノイズがない。 3.低価格 この3つで、まさに仮想空間の中で音楽制作をしているわけだ。 そもそも音楽自体、手で触れることのできない仮想空間の産物。 それが今、理想に近い形になったとも言える。 その理想の音源が以下のもの。 ![]() ◼︎DX7 ![]() ◼︎Moogモジュールシンセサイザー ![]() ◼︎ブックラシンセサイザー これらはビンテージシンセサイザーをプラグイン音源にしたものだ。 このシリーズには21種類もの70.80年代活躍した名器と言われる シンセサイザーが入っている。 どれも本当に良くできている。 数台は実機を持っているが、電源をしばらく入れなくなった ものばかりだ。 しかし、そこが難しいところで、手触りの感のない音楽に 私自身手触り感を求めている。 そうするとどうしても、手動が大半のアナログに帰結する。 が、時代はそう動いていない。 そこが難しいところだ。 ここの葛藤はこれからしばらく続くだろう。 |
アナログスペースNewコーナー
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- 2017/08/23(Wed) -
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2014年にスタジオを改修してから3年が過ぎた。
3年を境に、使い勝手の良いところ、悪いところを 検証し、新しいアナログスペースを作った。 ![]() 今までのスペースで一番使いずらかったのが、 コンピュータで作業をするスペースと、アナログスペースの 連携だ。 ![]() 一番問題なのが、大きなミキサーを入れたことにより 作業スペースがなくなったこと。 ![]() この大きなミキサー音は好きなのだが、PA用機材のため 操作感が良くない。 もっと言うと無骨。 録音現場とPA現場では求められるものが違うので 当たり前といえばそうなる。 このスタジオには3台のミキサーがある。 1.MIDAS レジェンド3000(40ch) ※ヘッドアンプが気に入って購入したが、PA卓のため フェーダー等の操作感が良くない。プラス使わない 機能が多すぎる。 ![]() 2.Sound Tracs MRX(32ch) ※もともと録音を主眼に作られた卓で、機能も最低限揃って いる。フェーダー等の操作感は抜群に良い。 ![]() 3.YMAHA 02R(44ch) ※一世を風靡した02Rだ。高機能、且つ使いやすいが音が 好きでなくしばらくお蔵入りしていたもの。 最近のプラグインを主体とした録音のため復活。 ![]() この3台のミキサーを連携させようと思ったが、どうもうまくいかず 結局MAIDASはしばらくお休み、ということになった。 メインはサウンドトラックと決まると、MTRも復活。 ![]() 3週間あまりかかったが、改修当時使えなかったロジャースの モニターも復活。モニターもヤマハとロジャースのみ。 何かすっきりした。 合わせてロジャーススピーカ台の製作、ヤマハモニターのメンテナンス、 レコードプレーヤーの復活と、2014年改修当時出来なかったことを 全て行った。 ![]() ![]() ![]() アナログ機材が益々復活した。 アナログ機材を日々触っていると、今時のデジタル機材のように サクサク動かない。 プラス、メンテナンスとウォームアップが必要。 便利なことが当たり前になった現代。 アナログをさわっていると、『そんなに急がなくても良いかな』 という気になってくる。 ![]() 結局3週間あまりかかったが、何とも実りの多いアナログスペースの 改修作業だった。 |
8dioな日々とMind Jazz
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- 2017/05/07(Sun) -
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此の所8dioな日々を送っている。
8dioって?なんだ! 8dioとは作曲のための音源(プラグイン)を作っている会社名。 最近は作曲は紙と鉛筆ではなく、コンピュータと内蔵されている音源 (プラグイン)でつくる。 ![]() 此の所コンピュータの性能がとんでもなく上がっている。 昔、これ見よがしに山のように機材を積み上げ、仕事をしていたのが 今は、ノートパソコン1台でOK。 音源もその中にふんだんに内蔵されている。 自分のスタジオも2013年位からだろうか。 本格的に機材が無くなり始めたのは。 今は4つのモニターで観れる楽器は、フルオーケストラ +シンセサイザー20台分がモニターから見られる。 ![]() 20年前遅いコンピュータを駆使し、苦労していたのが嘘のようだ。 ところで冒頭の8dioという会社の音源。 素晴らしく良い音がするが、操作が難しい。 というより作業の工程が多い。 これ噂を聞き触ってみると、確かに音は良い。 良いが作曲の時の道具としては手間がかかりすぎる。 普通作曲家は曲を作る人。エンジニアではないのである。 ![]() が、しかしである。 この旭川に30年来、居を構え作曲、編曲、録音編集、演奏を 一人でやってきた身としては、曲を作りながら演奏し エンジニアをするのは当たり前のことだ。というより一人しかいない。 そう考えると34年前に一人でMind Jazz Musicを作るためにこの街に来たが、 とてもではないが一人オーケストラは夢のような話だった。 それが今では、かなり現実的なものになってきた。 そうなると、機材がコンピュータの進歩がどうのこうの言えない。 パレットは揃った。あとは音楽。 大きな空を眺めながら模索する日々はまだまだ続きそうだ。 ![]() |
MIDAS レジェンド3000
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- 2014/11/04(Tue) -
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9月からぼちぼちと改造している山のスタジオ。
季節は11月となり外は吹雪だ。 山の仕事場は旭川郊外の高台にある。 というより山の中だ。 そこで、アナログ機材としこしこ格闘。 時代は完全に省エネ、デジタル、ミニコンピュータの 時代である。 そんな時代に全く時代に逆行している機材の導入。 『MIDAS レジェンド3000』録音ミキサー。 これとにかくでかい。重い。100キロ以上はある。 これで何をするか? 最近この仕事場にもプラグイン機材が入って来た。 便利だがどうも気に入らない。 音が。 機材内部で作った音を、外に出さずに完成。 これがどうも気に入らない。 この仕事場、40年以上も前の古い家。 断熱材も入っていないので、冬は昭和の寒さを体感出来る。 自分が小さかった頃の寒さだ。 すきま風も入り、尚更寒さが身にしみる。 東京のスタジオで録音しているのとは訳が違うのだ。 毎日同じ窓から四季の移ろいを眺め、暑さ、寒さを体感し、音楽を作る。 こんな生活を30年もしていると、作るというより生活に近いかもしれない。 四季と気候と生活と音楽。 これが『MIND JAZZ』かも知れない。 ![]() |