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あれとこの機材
- 2019/04/13(Sat) -
 山の仕事場の雪溶けも進んでいる。
この分では5月上旬には雪も消え桜も咲く時期になった。

新しい録音を始めるにあたり、新種のプラグインを物色している。
そんな中でも目をつけているのが、2つのプラグインだ。
一つは『izotope Neutron2』
Neutron2.jpg 
これはミックスダウン時の支援ソフト。
チャンネルから音を読み込み自動的にバランスを取るソフト。

もう一つは『izotope ozone8』
ozone8standard.jpg 
これはミックスしたものを最終段階でバランスを
取りマスタリングを自動的に行うもの。

ここでの音楽創作時は以下の進行で行う。
構想〜作曲〜編曲〜演奏〜録音〜ミックス(編集)〜マスタリング
これを一人で行うのである。構想、作曲は一人。
これには通常専門家が各分野の人間がいる。
人数にして約6人。
スタジオ2019
この作業を35年来一人でやっているが、
やや見えてきたことに、録音までは一人でできるが
編集作業からマスタリングは純粋な音楽制作とは違う
エンジニアの世界であるということ。
嫌いではないが、非常に疲れる。
できば誰かに代わってもらいたい。
そこで先のプラグインの登場である。
何でも出来るわけではないが、相当助かる。

これもコンピュータの性能がが進んできたせいもある。
しかし、こういう便利なものにも落とし穴は必ずある。
アナログとデジタルのせめぎあいはまだまだ続く・・・。



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MindJazzスタジオNewプラグイン徒然
- 2018/12/10(Mon) -
現代の音楽制作はハードウェアを使った制作から
プラグインソフトを使った制作全盛である。
ここのスタジオでも2013年あたりからであろうか。
全面的にハードディスクレコーディングとプラグインを
使った制作に切り替わった。
IMGP6343.jpg
スタジオ内にはハードウェアのシンセサイザー、アナログプラグインも
多くあるが電源を入れる機会も少なくなってきた。
そのアナログの代表はミキシングコンソールである。
IMGP6340.jpg
これも現在はプラグインで自動的に動かすスタイルに
変わりつつある。
プラグインの利点はなんといっても
1.場所を取らない。
2.ノイズがない。
3.低価格
この3つで、まさに仮想空間の中で音楽制作をしているわけだ。
そもそも音楽自体、手で触れることのできない仮想空間の産物。
それが今、理想に近い形になったとも言える。
その理想の音源が以下のもの。
48263117_1735509349887566_6226197240407392256_n.jpg
◼︎DX7


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◼︎Moogモジュールシンセサイザー

ブックら 
◼︎ブックラシンセサイザー

これらはビンテージシンセサイザーをプラグイン音源にしたものだ。
このシリーズには21種類もの70.80年代活躍した名器と言われる
シンセサイザーが入っている。 どれも本当に良くできている。
数台は実機を持っているが、電源をしばらく入れなくなった
ものばかりだ。

しかし、そこが難しいところで、手触りの感のない音楽に
私自身手触り感を求めている。
そうするとどうしても、手動が大半のアナログに帰結する。
が、時代はそう動いていない。
そこが難しいところだ。
ここの葛藤はこれからしばらく続くだろう。


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アナログスペースNewコーナー
- 2017/08/23(Wed) -
 2014年にスタジオ改修してから3年が過ぎた。
3年を境に、使い勝手の良いところ、悪いところを
検証し、新しいアナログスペースを作った。
IMGP6288.jpg
今までのスペースで一番使いずらかったのが、
コンピュータで作業をするスペースと、アナログスペースの
連携だ。
IMGP5815.jpg
一番問題なのが、大きなミキサーを入れたことにより
作業スペースがなくなったこと。
IMGP6202.jpg
この大きなミキサー音は好きなのだが、PA用機材のため
操作感が良くない。 もっと言うと無骨。
録音現場とPA現場では求められるものが違うので
当たり前といえばそうなる。

このスタジオには3台のミキサーがある。
1.MIDAS レジェンド3000(40ch)
※ヘッドアンプが気に入って購入したが、PA卓のため
フェーダー等の操作感が良くない。プラス使わない
機能が多すぎる。
IMGP6240.jpg
2.Sound Tracs MRX(32ch)
※もともと録音を主眼に作られた卓で、機能も最低限揃って
いる。フェーダー等の操作感は抜群に良い。
IMGP6241.jpg
3.YMAHA 02R(44ch)
※一世を風靡した02Rだ。高機能、且つ使いやすいが音が
好きでなくしばらくお蔵入りしていたもの。
最近のプラグインを主体とした録音のため復活。
IMGP6242.jpg
この3台のミキサーを連携させようと思ったが、どうもうまくいかず
結局MAIDASはしばらくお休み、ということになった。

メインはサウンドトラックと決まると、MTRも復活。
IMGP6229.jpg
3週間あまりかかったが、改修当時使えなかったロジャースの
モニターも復活。モニターもヤマハとロジャースのみ。
何かすっきりした。

合わせてロジャーススピーカ台の製作、ヤマハモニターのメンテナンス、
レコードプレーヤーの復活と、2014年改修当時出来なかったことを
全て行った。
IMGP6278.jpg

IMGP6196.jpg

IMGP6283.jpg
アナログ機材が益々復活した。
アナログ機材を日々触っていると、今時のデジタル機材のように
サクサク動かない。 プラス、メンテナンスとウォームアップが必要。
便利なことが当たり前になった現代。
アナログをさわっていると、『そんなに急がなくても良いかな』
という気になってくる。
IMGP6226.jpg
結局3週間あまりかかったが、何とも実りの多いアナログスペースの
改修作業だった。






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8dioな日々とMind Jazz
- 2017/05/07(Sun) -
此の所8dioな日々を送っている。
8dioって?なんだ!

8dioとは作曲のための音源(プラグイン)を作っている会社名。
最近は作曲は紙と鉛筆ではなく、コンピュータと内蔵されている音源
(プラグイン)でつくる。
IMGP5431.jpg
此の所コンピュータの性能がとんでもなく上がっている。
昔、これ見よがしに山のように機材を積み上げ、仕事をしていたのが
今は、ノートパソコン1台でOK。
音源もその中にふんだんに内蔵されている。

自分のスタジオも2013年位からだろうか。
本格的に機材が無くなり始めたのは。
今は4つのモニターで観れる楽器は、フルオーケストラ
+シンセサイザー20台分がモニターから見られる。
IMGP5438.jpg
20年前遅いコンピュータを駆使し、苦労していたのが嘘のようだ。

ところで冒頭の8dioという会社の音源。
素晴らしく良い音がするが、操作が難しい。
というより作業の工程が多い。
これ噂を聞き触ってみると、確かに音は良い。
良いが作曲の時の道具としては手間がかかりすぎる。
普通作曲家は曲を作る人。エンジニアではないのである。
8DioAdagioViolinsVol1_01.jpg 
が、しかしである。
この旭川に30年来、居を構え作曲、編曲、録音編集、演奏を
一人でやってきた身としては、曲を作りながら演奏し
エンジニアをするのは当たり前のことだ。というより一人しかいない。

そう考えると34年前に一人でMind Jazz Musicを作るためにこの街に来たが、
とてもではないが一人オーケストラは夢のような話だった。
それが今では、かなり現実的なものになってきた。

そうなると、機材がコンピュータの進歩がどうのこうの言えない。
パレットは揃った。あとは音楽。
大きな空を眺めながら模索する日々はまだまだ続きそうだ。
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MIDAS レジェンド3000
- 2014/11/04(Tue) -
 9月からぼちぼちと改造している山のスタジオ。
季節は11月となり外は吹雪だ。

山の仕事場は旭川郊外の高台にある。
というより山の中だ。

そこで、アナログ機材としこしこ格闘。
時代は完全に省エネ、デジタル、ミニコンピュータの
時代である。

そんな時代に全く時代に逆行している機材の導入。
『MIDAS レジェンド3000』録音ミキサー。
これとにかくでかい。重い。100キロ以上はある。

これで何をするか?
最近この仕事場にもプラグイン機材が入って来た。
便利だがどうも気に入らない。
音が。
機材内部で作った音を、外に出さずに完成。
これがどうも気に入らない。

この仕事場、40年以上も前の古い家。
断熱材も入っていないので、冬は昭和の寒さを体感出来る。
自分が小さかった頃の寒さだ。
すきま風も入り、尚更寒さが身にしみる。

東京のスタジオで録音しているのとは訳が違うのだ。

毎日同じ窓から四季の移ろいを眺め、暑さ、寒さを体感し、音楽を作る。
こんな生活を30年もしていると、作るというより生活に近いかもしれない。

四季と気候と生活と音楽。
これが『MIND JAZZ』かも知れない。
DSCF3220.jpg  




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