*音楽ノート*
Spirit of Asia( アジアの香り ) は舞踊組曲として作曲しました。舞踊とは踊りを意味するが、もっと根源的な世界を
貫いているリズム、メロディーを見つけたいという思いで作ったものである。
曲は 9 曲からなり、様々な風土の民族楽器 が使用され曲が出来 上がっている。制作する過程で楽器の分類が 4 つの
文明と文化に関係していることに気付き、5 つのカテゴリーを設け制作した。その流れはまさしくアフリカを発祥
とする人類の起源と重なる。人間が世界に広がるに つれて出来上がっていったアフロ・ユー ラシアの文化と文明。
その中には当然、音楽、楽器も含まれている。
現代は世界が繋がり合うグローバルな時代であると同時に、それぞれの国が簡単に分断してしまう危うい時代とも言える。
それぞれの国にはそれぞれの民族とその風土に根ざした音楽文化 がある。現代は国の風土を超えた交流を目指した動きも
数多く見られるが、今後さらなる風土を超えた創作、作品作りが益々必要となるであろう。
佐々木義生(作編曲家)
『文明・文化カテゴリー』
1. 環太平洋文化 ( 北方アイヌ、琉球、ギリヤーク )
2. 中国文明 ( 中国、北ロシア、中央アジア )
3. インダス文明 ( インド周辺、インダス流域 )
4. メソポタミア文明 ( 中東、中近東、トルコ、ギリシャ )
5. エジプト文明 ( エジプト、サハラ、ナイル、西アフリカ )
