14.和製ジャズ温故知新2019/和製ジャズ誕生
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- 2019/03/27(Wed) -
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1961年「祭りの幻想」というレコードが発売されている。
演奏は時代の寵児と言われていた白木秀雄クインテットである。 ![]() メンバー:小俣尚也(tp)、 松本英彦(ts,fl),、世良譲(p)、 栗田八郎(b)、 白木秀雄(ds) 白根きぬ子(琴)※「祭りの幻想」のみ参加 1961年録音 このレコード、一口で言うと和洋折衷のジャズ。 しかし、戦後から続くジャズブームの熱い息吹がある。 この曲「祭りの幻想」を書いたのがピアニスト八城一夫である。 書いたのは58年位らしいが、58年というとマイルスが モードジャズ「マイルストーン」を発表した年である。 ![]() 日本でもモードによるアプローチが始まっていたのである。 しかし、アプローチと言っても本格的なものではなく、 琴をジャズに組み込むなど安易な手法とも言えなくもない。 戦後のこの時代、ほとんどのミュージシャンがアメリカに追いつく ことを第一に考えていた時代に、日本人のジャズを作り出そうと していた空気は非常に読み取れる。 このアプローチは60年代後半から70年代初頭の、渡辺貞夫、菊池雅章、 日野皓正らを中心とした第2次ジャズブームに繋がって行く。 しかし、このジャケットすこし安易すぎる。 クラシックの分野で、日本人では武満徹がジャズの手法を取り入れ 盛んに映画音楽を作曲している。 その中には「他人の顔」「ホゼトーレス」等デュークエリントンの ハーモニー手法を取り入れ、メロディーを日本情緒豊かに作られた曲が 多く見られる。 ![]() 日本人にとってもまだまだ夢のある良い時代だったのである。 |
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