12.和製ジャズ温故知新2019/ジャズブームの終焉と江利チエミ
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- 2019/03/22(Fri) -
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モカンボセッションで日本のモダンジャズ幕開けとなったが、モダンジャズが
大衆の音楽とはならない。 大衆の欲していたものは、軽音楽という日本語の歌入りのジャズ、歌謡曲 を欲していたのである。 ジャズブームの最中の1952年、日本にとって最も重要な「日米安全保障条約」 が発効される。 この発効により、占領軍は駐留軍となり規模を縮小して 日本に残ることとなる。 基地周りをしていた日本人ジャズマンは、基地以外でも演奏するようになり ジャズブームに貢献するのである。 そのような中、キャンプ周りで鍛えた歌唱力とジャズフィーリングを日本人の もともと持っていた「コブシ(節)」を取り入れ登場した歌手が「江利チエミ」 である。 ![]() 彼女は幼い時からキャンプ周りで身に付けた、黒人のジャズフィーリングと 日本人の心の底流に流れる浪花節の要素をあわせ、「テネシーワルツ」を歌う。 この歌は瞬く間に日本人の心をつかみ、一躍アイドルのような存在となる。 1953年のこの時期同じように、「想い出のワルツ」で雪村いずみがデビューする。 ![]() ジャズと邦楽フィーリングをあわせた江利チエミ、ミュージカルの歌い方をベースにした 雪村いずみ、演歌の美空ひばりをあわせて元祖!「三人娘」として時代をつくる。 ![]() 敗戦によって傷ついた大衆の心には、舶来音楽のジャズよりも歌謡曲を ベースにした、歌謡ポップスの方にブームは移り、ジャズブームは終焉する。 |
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